農業就業者48万人減少 就業者確保に向けての動き
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先日、このような記事が日本農業新聞に掲載されました。
農水省は27日、2020年農林業センサス(同年2月1日現在)の確定値を発表した。政府が30年に140万人を確保すると見通す「農業就業者数」は160万人となり、5年前の208万人から48万人減った。同省は、若者を農業に呼び込み、定着させる施策を強化する必要があると強調。新規就農に関する検討会を近く新設する考えだ。
農業就業者数は、主な仕事が農業の「基幹的農業従事者数」と、農業法人などの「雇用者(常雇い)」、「役員・構成員(年間150日以上農業に従事)」の合計。政府は食料・農業・農村基本計画に合わせ、30年に140万人を確保する「展望」を示したが、20年時点で160万人まで落ち込んだ。
このうち基幹的農業従事者数は、136万3000人で5年前と比べ39万4000人減った。役員・構成員は8万1000人で同2万3000人減った。高齢化に伴う離農が響いた。常雇いは15万7000人で同6万3000人減少。統計が残る05年以降、右肩上がりで増えていたが、初めて減少に転じた。同省は、雇用する側が高齢化で経営縮小・廃業した影響が大きいと分析する。
同省は「新規就農者を飛躍的に増やし、定着させていくことが、待ったなしの課題になった」(経営局)と危機感を強調。就農後の定着も重視し、新規就農に関する施策を「抜本的にてこ入れしていく必要がある」(同)との考えを示す。
新設する検討会は5月中旬にも始動させる方針。半月に1回ほどのペースで関係者から意見を聞き取る。6月までに検討する人口減少に対応した人・農地関連施策の見直しや、今夏の22年度予算概算要求に反映させる。
深刻な農業就業者数の減少。
新規就農者を飛躍的に増やす事が待ったなし!の課題です。
この状況を打破する方法は何か無いか…と思った農業就業者の皆様!
選択肢の一つとして、特定技能制度を利用してみませんか?
■特定技能制度 生産性向上や国内人材確保のための取組を行ってもなお人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野において、一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人を受け入れていく仕組み。 |
特定技能外国人についての詳細は、こちらを御覧ください↓
特定技能外国人に求められる基準とは?
特定技能って何…?
外国人は雇った事がないから…
そんな不安を、一緒に解消していきましょう!
特定技能外国人を雇用するポイント〈農業分野〉
では、特定技能外国人を農業分野で雇用する為のポイントを確認していきましょう!
雇用形態はどんな方法があるの?
特定技能外国人を「農業分野」で雇用する方法は、以下になります。
①農業者が受入れ機関として直接雇用する
②派遣事業者が受入れ機関となり、外国人材を派遣してもらう
農業は、冬場は農作業ができないなど季節による作業の繁閑がある事や、同じ地域であっても作目による収穫や定植等の農作業のピーク時が異なるといった特性があり、農繁期の労働力の確保や複数の産地間での労働力の融通といった農業現場のニーズに対応するため、農業分野の事業者による直接雇用に加えて派遣により特定技能外国人を受け入れることが出来ます。
※派遣として特定技能外国人を受け入れる事が出来るのは、農業と漁業のみです。
業務内容は?
特定技能外国人が「農業分野」で従事する業務内容は以下になります。
①耕種農業全般(栽培管理、集出荷・選別等 ※栽培管理の業務が含まれている必要有)
②畜産農業全般(飼養管理、集出荷・選別等 ※飼養管理の業務が含まれている必要有)
同じ業務内容の日本人が、通常従事している関連業務に付随的に従事することは問題ありません。
※専ら関連業務に従事することは認められません。
関連業務の一例:
①農畜産物の製造、加工 ②運搬 ③販売の作業 ④冬場の除雪作業 等
受入れ機関等の条件とは?
特定技能外国人を受け入れる事が出来る事業所の条件は以下になります。
①「農業特定技能協議会」に参加し、必要な協力を行うこと
②過去5年以内に労働者(技能実習生を含む)を少なくとも6か月以上継続して雇用した経験があること 等
■農業特定技能協議会 特定技能制度の適切な運用を図るため、農林水産省が平成31年3月に設置した協議会。構成員の連携の緊密化を図り、各地域の事業者が必要な特定技能外国人が受け入れられるよう、制度や情報の周知、法令遵守の啓発、地域ごとの人手不足の状況を把握しての必要な対応等を実施。 ※全国9ブロック(北海道、東北、関東、北陸、東海、近畿、中国四国、九州、沖縄)にて「地域協議会」も設置。 |
何年間働くことができる?
特定技能制度では、
①5年間継続して働いてもらう
②農閑期等には帰国し、通算で5年間になるまで働いてもらう
のどちらも可能です。
また、在留期間が通算5年を超えなければ、最初に雇用契約を結んだ農業者の下での雇用期間が終わった後、別の農業者と雇用契約を締結し、働いてもらうといったことも可能です。
※ただし、地方出入国在留管理局で新たに在留資格変更許可を受ける必要があります。
特定技能「農業分野」で求められる外国人材の水準
特定技能外国人として働く為に、各分野毎に水準が定めらています。
ここでは特定技能「農業分野」の技能水準、日本語能力水準について紹介します。
技能水準
特定技能「農業分野」で求められる人材の技能水準は、以下になります。
農業技能測定試験(耕種農業全般・畜産農業全般)に合格
農業技能測定試験では、「耕種農業」と「畜産農業」の2種類の試験が実施されます。
農業支援活動に従事するためには、国が定める農業に関する知識・技能などに関する要件を満たす必要があります。この問題には、農業支援活動を行うために必要な日本語の能力を有しているか確認・評価をするための試験問題を含みます。
農業技能測定試験の実施国・開催時期等の最新情報についてはこちら→(一社)全国農業会議所
日本語能力水準
特定技能「農業分野」で求められる人材の日本語能力水準は、以下になります。
「国際交流基金日本語基礎テスト」または「日本語能力試験(N4以上)」
農業支援活動を行うために必要な日本語の能力を有しているか確認・評価をするための試験です。
下記の表に記載された職種・作業の技能実習2号を良好に修了した者については、農業技能測定試験、国際交流基金日本語基礎テスト及び日本語能力試験(N4以上)ともに免除となります。
※記載された職種・作業以外の技能実習2号を良好に修了した者については、国際交流基金日本語基礎テスト及び日本語能力試験(N4以上)のいずれの試験も免除されます。
コロナ禍と「特定技能外国人」
コロナ禍の現在、国内の特定技能外国人は急増しています。
2月末時点で2万386人。前年同期の約7倍にもなります。
背景には、新型コロナウイルスによる渡航制限があります。
技能実習を終えても渡航制限や航空便の運休によって帰国できない技能実習生が、特定技能に移行してます。
「移行」といっても、簡単ではありません。
各分野の技能や日本語能力の試験への合格が必要などハードルは高いです。
※農業分野の試験は上記「特定技能「農業分野」で求められる外国人材の水準」を参照。
農業分野では3122人の特定技能外国人がおり、
全分野の出身国別ではベトナムが6割を占めています。
参考:「コロナ禍で「特定技能」急増 帰国できぬ外国人移行」日本経済新聞
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参考:
「特定技能制度」法務省
「農業分野における新たな外国人材の受入れについて」農林水産省
「農業者の皆様へ」農林水産省