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【NESオリジナル】特定技能外国人への方言の指導:関西弁

NES協同組合は、兵庫県尼崎市に日本語教室、大阪府吹田市に事務所を構えています。
配属先は、圧倒的に関西地方(大阪・兵庫・京都・奈良)が多くなります。

ここで地域特有の壁となるのが「方言:関西弁」です。

今回は「方言」の指導についてご紹介!

外国人が学ぶ日本語は「標準語」

外国語を学ぶ時、まずは最も一般的である「標準語」で学びます。
現在日本でも、小学生からの英語教育が始まっていますが、単語やイントネーションを「方言」から学ぶ事は少ないと思います。

特定技能外国人も同じく、一定の日本語レベルを「標準語」で学びます。
日本の場合は東京弁を元にしたものが標準日本語とされています。

NESの職場はほぼ関西圏

関西圏にある職場には「関西弁ネイティブ日本人」が大勢います。

筆者も出身は関西ではないので、早口なネイティブ関西弁だと聞き取れない、言葉の意味がわからない事が何度もがありました。
中でも、標準語とは違う使い方をしていたり、特殊な言い回しは長年住んでいても理解するのに少し時間がかかる事があります。

日本人にとっても、方言は難しい…。
日本語を学ぶ外国人にとって、それはとてつもなく難しい壁となります。

外国人にとって難しい関西弁

ここからは、実際聞いた「外国人にとって難しい関西弁特有の言葉」をご紹介!

めっちゃ、ようけ

標準語は【すごく、とても】

サラッと使ってしまい、どういう意味ですか?と質問された事が多々あります。

アカン

標準語は【駄目、禁止】

英語で説明しようとすると、どうしても「NG」と言いがちですが,すこし意味合いが変わってくるのでそれも注意が必要です。
※英語ネイティブの方に「NG」と説明すると、「駄目」と「NG」は意味が違うので、余計混乱すると指摘されました。

ちゃう

標準語は【違う】

ちゃうちゃう!と続けて言う事もあり、余計混乱するとの意見も。

ほかして

標準語は【捨てて】

このゴミほかして!と言われると、日本語ができる方ほど「保管して」と聞こえるとか。
全く逆の意味になりますね。

おおきに

標準語は【ありがとう】

これはとてもむずかしいですね。推測も難しいので、単語として覚えるのが良いです。

イントネーションの違い

言葉の違いも難しいですが、もう1つの難関は「イントネーション」です。

たとえば「おにぎり」のアクセントの位置は標準語だと「に」ですが、関西弁では「ぎ」です。

外食業だったら使うことの多い「しゃもじ」のアクセントの位置も標準語だと「しゃ」ですが、関西弁だと「も」です。

アクセントの位置が違っても意味が同じ物はなんとかなりますが、最も難しいのは「意味が変わってしまう物」

「そこのはしとって!」と言われ、瞬時に「箸」か「端」か理解するのには時間がかかります。

生活オリエンテーションでの「方言指導」

NES協同組合から紹介する仕事現場は、一言関西といえど、かなり広い範囲に配属先があります。

例えば大阪の南と兵庫県神戸市では全く違いますし、京都、奈良となると更に違う方言となります。

全ての方言を網羅することは日本人でもかなり高度ですよね。
さらに、日本に来たばかりで覚える事が多い特定技能外国人の方にはハードルが高い…。

対処法としてNESでは、最初に最低限の関西弁を伝えます。

ダメ👉あかん
違う👉ちゃう
いいよ👉ええで、ええよ
大丈夫、問題ない、気にしないで👉かまへん、かめへん

仕事現場では日本人と一緒に働くので、現地のネイティブ方言も飛び交います。
指示が伝わっていなかった…などのトラブル回避の為に必要な指導となります。

NES講師の体験談:通じない関西弁

N1を持っているNESのN講師。
北海道や福島など、日本の様々な場所での仕事経験があり、日本語はとても流暢です。

そんなN講師が大阪に引っ越したばかりの頃。
近所で買い物をしていた時、店員さんから「かめへんかめへん!」と笑顔で言われ

「『へん』?私、何か『変』だった?!」と混乱した…と。

日本での生活が長い講師でも、やはり地域の方言には苦労するんだとか。

NESで働く様々な国籍の外国人講師から、難しかった関西弁をリサーチし、
少しでも早く日本、そして配属先で馴染めるように指導しています!

筆者の体験談

筆者が関西圏に引っ越したばかりの頃。
友人が階段で足を踏み外しそうになった時「危な!落ちよった!」と叫びました。

筆者(関東出身)の感覚で「落ちよった」は
①自分に対して使う言葉ではない
②落ちてしまった場合に使用

自分以外の何かが落ちてしまった場合に使う言葉です。
(そもそも『落ちよった』とは言いませんが)

しかし友人(関西出身)は、
①階段から落ちそうになった今
②自分に対して使った

真逆の意味合いとなってしまいました。

まとめ

出身が関西圏ではない筆者は「標準語」と「関西弁」の違いを伝える事が出来ます。

地元の方からすると、どれが方言なのか判断するのは難しいですよね。

雇っている外国人と上手く意思疎通が取れない…
日本語上手なのに何故…?

そんな時には一度、お住まいの地域に根付いている「方言」について考えてみると案外解決するかもしれません!

NES(ネバーエンディングスピリッツ)協同組合では「特定技能者で働きたい外国人の方」と「特定技能者を採用したい企業やお店」のマッチングをお手伝いします。お気軽にご相談下さい!

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